みかんのドレーピング

ドレーピングとは・・・立体裁断です。
身頃・袖・襟などのパーツを平面で作図して、布を切り抜いて縫って服を作るのが一般的な型紙（パターン）による服の製法です。一方で、人の体に布を被せて、立体上で作図して布のパーツを切り出す製法をドレーピングといいます。
アパレルデザインの立体演習の最後に、「みかんのドレーピング」をしてみました。まず、みかんに線を描きます。例えば野球のボールの縫い目をイメージすればわかり易いでしょうか。その線に従ってカッターで切り込みを入れてみかんの皮をむきます。剥いた皮から型紙を採って、ケント紙を切り抜き貼り合わせます。

みかんの皮は曲面ですし、布だとある程度馴染むので全部の縁を縫い合わせる事ができますが、ケント紙は平面なので貼りあわせた時に隙間が出来て形が歪みます。裁断と貼り合せのデザインで、美しい歪みと隙間が生まれるような立体を表現するのが、この課題の狙いです。元は同じ「みかん」ですが、ドレーピングの裁断の違いにより、全く違ったオブジェが出来上がります。
　
これが服になると・・・ドレーピングの天才、バレンシアガ！豊かな量感を感じさせるドレーピングならではのドレスです。
建築になると・・・ザハ・ハディツトの建築ってドレーピング！