肝はどこ?

アパレル学校の衣服実習の講評会・・・
レトロなシルエットに裾をアシンメトリーにカットして四角の柄を刺繍したデザイン画。実際に製作した服は、裾はアシンメトリーのカットで、丁寧な刺繍も施してあるのですが、襟ぐりとシルエットが全く違います。
(左の絵は私のメモですが)ウエストの少し上で少し絞ったシルエットと丸い襟ぐりが50'Sのレトロな雰囲気を感じさせ、斜めの裾のカットで古臭く感じさせないところが、このデザインの肝なのですが・・・。(少なくとも、校長と私はその様に感じました。)

建築でも全く同じ・・・
ファーストスケッチやイメージ模型に忠実に建築をつくる事は不可能ですし、図面を描いたり、現場で再検討しながら修正していくのですが、最初に構想した「デザインの肝」を外しては何をしているのか解らなくなってしまいます。どちらでも良い事と、どちらでも良くない事。大抵の事はどちらでも良いし、より良い物にする為に修正する事は大切なのですが、どちらでも良くない肝がある筈。
「肝はどこにあるか?」
常に自分の考えたデザインを客観視する事はとても大切です。(それが一番難しいのだけれど・・・)