木祖村景観計画

昨年秋から、木曾郡木祖村の景観アドバイザーとして、村の景観計画策定にお付き合いしています。村の当初予定では、昨年度中にどこかのコンサルタントに依頼して景観計画をまとめる予定でしたが、それでは、ステレオタイプの景観計画にしかなりません。住民を巻き込みながらワークショップを重ねて、どこかの大学の研究室に依頼して学生達の新鮮な目も交えながら、村独自の景観計画をまとめていくべき・・・とのアドバイスに、村も賛同しました。
今年から信州大学建築学科に赴任した寺内さんに相談したところ快く引き受けて下さり、先日、寺内研究室のメンバーと一日かけて村を廻って来ました。

木祖村は人口3000人の小さな村で、平成の大合併時の住民投票で68%の村民が合併に反対し、自立の道を歩む事になりました。太平洋と日本海分水嶺にあって「木曽川源流の村」です。

最上流には、日本最高標高の多目的ダム、味噌川ダムがあります。

源流の森の散策路あり、昭和8年に木曽川にかけられた土木遺産の橋あり。

中山道の薮原宿の面影も残し、中山道の木曽の宿場では、湧水が湧き出す数少ない宿場です。

木曽川源流の村」だけに、水の景に恵まれ、寺内さんは「わー綺麗!」の連発です。「綺麗すぎて、何をする必要もないじゃない。」が第一印象。しかし、地元住民が、自分達の住む場所の素敵なところに気づかない事も往々にしてあります。松本で街巡り・水巡りをしても、地元以外の人達と街中を歩き回って新たな魅力に気づかされる事が沢山あります。感受性の鋭い人達に、村の魅力を掘り出して貰う事も、今回の景観計画の大切な目的のひとつです。

学生さんたち・・・若い感受性が期待されていますよ!