------------------  センシティブ=旧第一勧銀松本ビル


この頃、世間では、ホリエモンニッポン放送、フジテレビ買収の話。
松本の中心市街地・街づくりでは、旧第一勧銀松本ビルの話が盛り上がっています。

ホリエモンの話題では、昼のワイドショーでタレントの・おすぎが、「私、経済のこととか良くわからないけれども、あの人センシティブじゃないから嫌いなの。」と言ったのが頭に引っかかっていました。

今日は、建築家の柳沢孝彦さんが旧第一勧銀松本ビルの件で、松本の人たちと懇親会を持ちました。話は、「何故、旧第一勧銀松本ビルに残す価値があるか・・・。」
柳沢さんは、旧第一勧銀松本ビルが「誰が設計したかはさておいて、松本城の目の前にあり、銀行の支店ビルでありながら、他と調和し節度を持った美しい建物である点が重要だ。」「この建物を後世にどのように生かし、使っていくのかは、松本市民のセンスが問われている。」と話されました。
古い、価値がありそうだ・・だから残すのではなく、「節度を持った美しさ」があるから残す価値があるのだ・・と明言されました。
この前から気になっていた「センシティブ」という言葉が頭に浮かびました。


皆さんご存知の映画「プリティー ウーマン」です。リチャード・ギア演じる実業家が会社買収をたくらみます。そんな時、彼は天真爛漫なジュリア・ロバーツ演じる娼婦と出会いました。彼女を素敵なレディーに仕立て上げようと思っているうちに彼女の素直さに惹かれていきます。彼女を教育するはずが、気が付いたら、いつの間にかセンシティブを取り戻していたのは実業家で、柔らかな感性を取り戻し、会社の買収をあきらめる。というおとぎ話です。勿論、設定もホリエモンと同じ実業家。おすぎの頭の中には、リチャード・ギア演じる実業家があったのではと想像できます。

私の頭の中では、旧第一勧銀松本ビルの「節度を持った美しさ」とセンシティブという言葉が一致しました。
世の中、「センシティブ」が第一義の価値観になれば、少しは変わるかと・・。
江戸時代の「粋」という言葉はそういう言葉だったのではないでしょうか。
勿論、「粋」なだけではご飯が食べれませんが。