簾

事務所を設計した時から解っていた事なのですが、2階の作業室はL字型になっていて、大きな開口部が南と西に面しています。爽やかな季節には、事務所のテラス越しに北アルプスに沈む夕日を眺める事ができて、テラスで案をねったりスケッチするのが楽しみなのですが、夏の西日はたまりません。
午前中は日差しも当たらず、心地よい風が抜けてクーラーも要らない程ですが、日が西に傾きだすと窓から凄い熱射が・・・クーラーをかけても、窓廻りの熱輻射で体の半分が熱く感じられます。
こんな時は、日本の昔からの智恵に頼るのもひとつの手です。西側に面した窓に、簾をぶら下げました。費用は税込3,160円也。近頃では、省エネルギーに力を入れているドイツ製の可動アルミルーバーも目にするようになりましたが、工事費は2桁違います。おまけに、簾でしたら、掃き出し窓に設置しても、少しめくり上げれば出入りする事も可能です。可動アルミルーバーには出来ない芸当です、

少し暗くなりますが、日射を遮る効果は絶大で、午前中に吹き抜ける心地よい風はそのままです。

室内からの景色は一気にアジアな雰囲気になりました。

スタジオムンバイ(インドの建築スタジオ)の作品集で見たような、陰影のある風景です。