資生堂宣伝部

今日は、長野市で打ち合わせのついでに、長野県信濃美術館で開催されている「資生堂にみる商業デザイン−明治 大正 昭和−」を観て来ました。大正末期〜昭和(1910年代から1960年代)=第一次世界大戦後から東京オリンピックまでの広告の展示が充実し、今のコンピューターグラフィックとは違った、手の仕事を感じる広告が新鮮でした。

私が学生の頃は「SEIBU/パルコ」が日比野克彦やタナカノリユキをフューチャーして商業デザイン界に新風を送り込んでいた時代ですが、当時も「資生堂宣伝部」は、デザイン学生達に注目されていました。
その頃・1980年代の「資生堂宣伝部」出身のスターは、石岡瑛子・・・1980年代には、既にフリーで活躍するアートディレクターでしたが、今日の展覧会にも、1960年代に彼女の手がけた、伝説の「前田美波里のクッキーフェイスのポスター」も展示されていました。(私のリアルタイムのクッキーフェイスは夏目雅子ですが・・・)  そんな、石岡瑛子に憧れて「資生堂」に就職した、グラフィックやパッケージデザインの同級生も多くいました。

しかし、今日の展覧会は、なんといっても「山名文夫(yamana-ayao)」が手がけた1920年代〜1950年代の広告に尽きます。
日本版アールデコ美人画=モガ(モダンガール)・・・少しプロポーションが崩れた(崩した)独特の雰囲気のペン画のデッサンが、写真とは違って、豊かな想像力をかきたて、しばらく観ていても、飽きる事がありません。(左のモダンガールが山名文夫のデッサンです。)・・・ちなみに、山名文夫のデッサンを観ていると、研ナオコが美人だと頷けてしまいます。

展覧会場を出ると、資生堂により発刊されている、1937年の創刊から700号を超える月刊誌「花椿」の2008年〜2010年の合本が置いてありました。その内容は、化粧・美容は勿論、ファッション・グラフィックデザイン・音楽・演劇からインテリア・建築に至るまで、あらゆる分野のデザイン関連の記事で埋め尽くされていて、思わず手に入れてしまいました。

早速、月曜日のデザイン学校のネタです。