記事広告

記事広告・・・・記事の体裁をとることにより、自画自賛のイメージを和らげて宣伝する広告の手法の一つです。世の中不況で、メディアも多様化していますから、雑誌・新聞の広告が激減し、記事広告が巷に溢れるようになりました。悪いとは言いません。記事広告である事をきちんと伝えた上で、記事広告を出す事はその人の勝手です。

あるタウン誌から、連載の対談記事の企画があります。そこに、有名建築家のAさんと山田さんに登場して頂けませんか?今後の連載の目玉にしたいのですが・・・と勧誘がありました。話を聞いてみたら、連載の対談形式の記事広告の企画でした。「記事」と「記事広告」とは全く違います!
まず第一に、私は、広告料を支払って、記事広告を出したいとは思いません。
第二に、話の中で、Aさんは有名建築家だから、Aさんの広告料はタウン誌が負担する、との事でしたが・・・それは即ち、Aさんは、連載企画の人寄せパンダとして、自分の本意とは違うところで広告塔として祭りあげられてしまう事だし、私は人寄せパンダの添え物としての価値しかないので広告料を支払ってください・・・という事ですよね?それは、Aさんにとっても私にとっても失礼な話です。それから、巷の人はAさんが記事広告を出すとは思いませんから、「記事」と「記事広告」の境界があいまいになります。
記事広告を出したい人だけで勝手にやって、Aさんや私を巻きこまないで下さい。・・・・当然、お断りしました。
ちなみに、これが記事広告でなく記事であったとしても、Aさんと私が対等な立場で対談するなどという厚顔無恥な事は私には出来ません。


広告を取りたい為に、あの手この手と考えて必死なのでしょうが・・・記事と広告の間で、人を欺くような企画と勧誘がとても不愉快でした。「記事」と「記事広告」を明快に区別した上で、記事広告ではあっても、きちんとした態度で正しい事を伝える姿勢は大切です。この類の事は巷に溢れていますから、情報の受け手は、きちんとしたメディアリテラシーを持って、自分の価値判断を大切にしなければ、踊らされてしまいます。