親バカ・・・

先日、オープンハウスをした「本蔵の家」の写真を整理していました。

この写真を、背後からモニターを覗き込んだ小学校5年生の娘が・・・「この空間なかなか面白いね!今までのお父さんのデザインには無い雰囲気でとても良いよ!この家に子供がいたら、この回廊をぐるぐる歩きまわって楽しいね!」・・・確かに、オープンハウスに来た子供たち(大人も)楽しそうに歩きまわっていました。

オープンハウスでは何人もの方にご覧頂きましたが、感受性の鋭い方と同じ感想です。それをワンカットの写真で感じてしまうのですから、大学の学生並みの空間感覚です。傍らで聞いていた妻いわく・・・「娘は、あなたの設計した建物に何年住んでいると思っているの?学生が建築を勉強するよりも長い時間建築に触れて来たのよ。」・・・確かに、娘は、7年間私の設計した家に住んでいます。大学院の学生が建築を学んだ時間よりも長い時間です。おまけに、よちよち歩きの頃から、建築の写真集や設計中の建築模型が身の廻りにあるのは日常。

芸術家は3代目にして大成する・・・といいますが、娘が大きくなって建築家になったとしたら、小さい頃から自然に身に付けた空間体験を持つ娘は、私とは比べ物にならない程、優秀な建築家になる素地を持っています。

そんな話をしていたら娘が・・・「私は、大きくなっても、建築家になんてならないからね!!面倒くさそうだし。」・・・と一蹴。建築家が面倒くさい仕事なのも、小学生にして既に理解しています。
将来どんな職に就こうが構いません。しかし、いつまでも豊かな感受性を持ち続けてください。

まだ、この建物を子供たちに見せていませんでした・・・明後日がお施主さんへの建物の引き渡しです・・・明日行こう。