--------花嫁の父

昨日は、「緑のオフィス」の新社屋完成披露式でした。

梅雨入りして、お天気が心配されたのですが、朝から気持ちよく晴れて披露式日和でした。庭も綺麗に整い「緑のオフィス」の披露式に、大勢の方が集まりました
大会議室でレセプションを行い、社長が、「世の中に存在しない、新しい発想の製品を、企画・設計・製造・販売・営業し続ける創造的な企業でありたい」・・・という会社のコンセプトを述べられて、それを建物として具現化した・・・と新社屋に込めた思いをお話になりました。


来賓の方々の祝辞に続いて、祝電披露でレセプションが終了し、併設するレストランで、お待ちかねのパーティー・・・
アルシエロのいつもの美味しい料理に、今日はジャズバンドの演奏も入り、和やかなで楽しいパーティーです。
そのパーティーの中で、設計者として、建物のコンセプトをお話しする機会を頂きました。
創造的なオフィスとして、執務の効率ではなく「生活の場」として、建物を考えた。
中庭の緑や、自然の光・自然の素材に囲まれた、柔らかい感性の建物でありたい。


建物の完成披露の時、建築家・設計者は「花嫁の父」の様な気持ちです。手塩にかけて育てた娘を、クライアントに大切にして頂き、私の手を離れていくのは、嬉しくもあり、少し寂しくもあり・・・。
2年半に渡るプロジェクトで、たくさんの人にお会いし、いろいろな考えに触れ、大勢の方にお世話になりました。
花嫁の父?として・・・・・この建物を、いつまでも大切に使って頂くのが、一番の喜びです




余談ですが・・・・
披露式に着ていくシャツとネクタイを選んでいたら、娘が「何のパーティー」と聞くので、「明日は、花嫁の父のスピーチをする」・・・と答えました。隣にいた妻も悪乗りして、「あなたには、内緒にしていたけど、お姉さんがいたのよ。明日は、お姉さんの結婚披露パーティーなの」・・・。
娘は、神妙な顔をして、私の歳とお姉さんの歳を数えながら指を折っています。あまりにこわばった顔なので「建築の披露式で設計者は、花嫁の父の心境なんだ」・・・と言ったら、顔が晴れました。少し可哀そうなことをしました。