----------  ふるさと信州の住まい

長野県には、長野県産の木材活用振興策として、「ふるさと信州の住まい助成金」という、長野県産の材木を一定量以上使用し、その他基準を満たした住宅に、助成金を交付する制度があります。
先ごろ、これに関連して、「ふるさと信州の住まいコンクール」が行われ、私の事務所で設計した「屋根の連なる家」も奨励賞を頂きました。このコンクールの受賞作の多くが、「ふるさと信州の住まい助成金」を活用していましたが、「屋根の連なる家」では、助成金の申請を検討しましたが、諦めた経緯があります。
助成金を受ける基準に、バリアフリーや高耐久・高断熱など、フラット35の基準を満たす必要がありますが、「屋根の連なる家」は、テラスと室内を有機的に結びつける為、土間を一部インテリアに引き込み、バリアフリー基準を満たしていません。残念でしたが、信州の木の構造材としての活用はあきらめ、仕上げや外構にカラマツを活用しました。

昨日、東京から友人の建築家・植本さんが、「ふるさと信州の住まい助成金」の県外枠の手続きで、松本にやってきて一晩おしゃべりをしました。関東地区で今年度は7件の住宅に、長野県産の木を活用してもらい助成金を交付するのですが、県外枠「ふるさと信州の住まい助成金」には、バリアフリーや高耐久・高断熱など、フラット35の基準を満たす必要がないそうです。

県が助成金を交付する以上、良質な建物に活用されることを担保する必要がありますが、フラット35の基準の流用ではなく、県独自の基準で、もう少し門戸を開いてくれるとうれしいのですが・・・・
県外枠・・・・羨ましい限りでした。