-----------  川上村見学


昨日は、信州木造塾で、カラマツの産地・川上村に行きました。村の面積約20000ヘクタールのうち、山林が約18000ヘクタール、戦前・戦後は杭や土木用材として、高値で取引されていたカラマツですが、1980年代からその需要が落ち込み、1960年代に植林された50年生の植林カラマツや、天然カラマツをもてあましているそうです。

昨日の見学会では、伐採現場を見学したり、カラマツ木材の紹介・広報の為に建てられた、川上村林業センターを見学しました。
 

川上村林業センター(森の交流館)は、主な構造や仕上げに川上村産のカラマツをふんだんに使い、カラマツの建築用材としての可能性を紹介する為に建てられた建物で、設計は飯田善彦氏・1998年度の日本建築学会作品賞も受賞しています。10年以上経った今でも、建物は良い状態で保たれ、木立をイメージしたというロビーに林立する7寸角の柱が支える空間は、とても心地良いスケールでした。


建物もしっかり見学してきましたが、最も印象に残ったのは「川上犬」です。(何を見学しているんだか?)
川上犬は、山犬を祖先に持つ、とても賢く勇敢な小型犬です。県の天然記念物にも指定され、一時は絶滅の危機にありましたが、今では、純血種が全国に300頭ほど居るそうです。実は、森の交流館の事務棟脇の中庭が、純潔種の川上犬の繁殖場所として利用されており、雄の川上犬数頭と雌が一頭飼われていて、やんちゃ盛りの生後80日の子犬3匹が中庭に放し飼いにされ、生後30日の子犬が4頭、母親と一緒にゲージの中に居ました。まさか、設計者も、この中庭が川上犬の繁殖場所になるだろうとは想像していなかったことでしょう。

中庭に出る扉を開けると、放し飼いにされていた子犬が建物の中に入って来ました。あわてて抱きかかえると、生後80日ほどなのに、驚く程がっちりした骨太の骨格と、日本犬独特の、ごわごわした毛並みが伝わってきます。じゃれ付いてくる仔犬達は、いかにも好奇心旺盛で、賢そうで、飼いたくなってしまいました。しかし、我が家では、既に他の犬を飼っているので、NG…おまけに、既に里親希望者が100名ほどいるそうです。
凛とした母犬の姿、首のたてがみと吊上がった目がチョイワルな雄犬もいい感じです。まだ親離れしない生後30日の仔犬のかわいさといったら例えようも無く、見学会事務局のKさんは、「小さい仔犬見た?見た?」とオチビサンの居るゲージの前から、なかなか離れようとしません。仔犬達の写真を撮って来なかったのが残念でしたが、同じ見学会に行った方から、仔犬の写真を分けて頂きました。
生後80日、やんちゃ盛りの仔犬達です。
   
(川上村HPの仔犬たちの写真はコチラ)



家に帰って、犬の話をしたら、子供の頃から実家で猟犬(柴犬)と育ったウチノカミサンは、もう飼いたくてたまらなそうでした。もしかしたら、来週あたり、再び川上村を訪れることになりそうです?