------------------  環境・・・廻りのとの事


昨日、今日と、日本建築家協会JIA長野県クラブ主催のイベントに参加しました。文化講演会・学生卒業設計コンクール・会員作品展と盛りだくさんのプログラムでしたが、今回のイベントをとおして、「環境」と言うテーマについて考えさせられました。ここで言う環境とはエコロジーや地球環境といったマクロな視点ではなく、読んで字のごとく、自分の周りを「環(輪)」のように取り巻く諸々との「境」の事で、自分とそれを取り巻く身近な他者との関係です。
文化講演会の石井先生は、環境について、建物とそれを取り巻く緑や自然とのあり方というテーマで講演してくださいました。
学生の卒業設計コンクールでも、「建築をいかにつくるか」に取り組んだ作品が多い中で、「環境のなかに建築をつくらない」作品であったり、「環境の中での建築のあり方」や「周囲との関係」を考えた作品が、私達におおきな刺激を与えてくれました。
どんな場所にどんな建築をつくるにしろ、それは少なからず隣人に迷惑を掛けることにもなりますし、建築は大きな存在であるが故に「環境」に対して「必要悪」となる宿命にあります。これをわきまえた上で、如何に「環境」と応答する建築をつくるか、という大切なテーマを見直す事が出来ました。建築設計の日常のなかで「形をつくる」事に気を配る毎日ですが、それ以前に大切な「他者との関係をつくる」ことについて考えさせられた二日間でした。