--------  地方都市の専門店(家具屋さん)


今日は、ホテルの内装デザインの家具セレクトで、松本市内の家具屋さんを何軒か廻りました。

最初は、新しく出来た「M」。明るい店内に、モダンな家具が並んでいました。JAZZのCDや食器も並び、カフェも併設してあり、店の雰囲気はオシャレなのですが、肝心の家具はイマイチ。
2件目は、これもカフェや雑貨の販売も併設し、イージーオーダーにも対応しいた「S」。今日訪れたら、すっかり雑貨屋さんに雰囲気が変わり、家具のスペースは縮小されて、イージーオーダーの対応もなくなっていました。
3件目は、全国展開の家具量販店「N」。この店が一番お客さんが大勢でした。家具の点数も多く、求めやすい価格帯の商品が並んでいましたが、ホテルの家具セレクトに耐える商品は皆無。
最後に訪れたのは、松本市内では唯一残った老舗の家具店「M」。老舗には既得権にあぐらをかく店もあり半信半疑で訪れましたが、家具の点数、価格のバリエーション共に他店を圧倒していました。求めやすい価格のソファをチェックしましたが・・・・2ランクほど上のソファに座ってみたら、その差は歴然。ソファの張地も選択できるので、ホテルのインテリアに合わせてセレクトして見積もりを依頼しました。ベットも豊富なバリエーションで、下台とベットマットを別売りでチョイスできます。ポケットコイルのベットマットと、ヘッドボードの無いシンプルな下台をチョイスして見積もりを依頼。4件目にしてやっと納得のいくセレクトが出来ました。

東京の設計事務所に働いた頃は、家具セレクトは、上は「C社」「A社」から「E社」「B社」「W社」それぞれの目的や価格にあった家具をセレクトするのに事欠きませんでした、松本市では市場規模が全く違い、廉価版の量販店か、さもなくば「インテリアショップ」と称して雑貨と家具とカフェを併設したお店しかありません。このようなお店では、まともな家具を選ぶことはできませんでした。かろうじて、老舗の「M」ががんばっていたので、家具を選ぶことが出来ましたが、さもなくば、東京まで足を運ばざるを得ないところでした。
松本市では、先日、老舗のK書店が閉店しました。ネットや通販の普及で専門店の存在が難しくなっていますが、松本市程度の地方都市に、専門店と呼べる品揃えや商品知識を持った店が存在することは、とても意義のあることです。本や家具に限らず、ネットの情報だけでなく五感で商品を選択することの出来る、「専門店」の存在は大切です。消費者も目先のオシャレな店の雰囲気に惑わされることなく、きちんとした「専門店」を大切にして欲しいと思います。
通販や量販店、「なんちゃってインテリアショップ」に負けるな!がんばれ専門店!
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