------------------  サイトウキネン・フェスティバル松本


東京にいた頃は、JazzやRockで聞きたいと思うコンサートがたくさんあったので、それらのコンサートに頻繁に出かけていました。松本では、興味の持てるコンサートがあまりありませんが・・・「灯台もと暗し」 サイトウキネン・フェスティバル松本がありました。昨夜は、子供達を母にお願いして、サイトウキネン・フェスティバル松本のコンサートに、夫婦で出かけました。(子供が出来てから、夫婦でコンサートなど久しぶりです。)


武満徹/ディスタンス」笙とオーボエの静かな響きが心を落ち着かせます。
ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第5番 変ホ長調 作品73「皇帝」ピアノ:内田光子このプログラムを楽しみにしていました。音の一粒一粒がはっきりとしたピアノ・ピアノと溶け合う弦のピチカート・正確にリズムを刻むティンパニー・豊かに響くオーケストラ・・・。ピアノとオーケストラが対峙しながら、お互いの呼吸に寸分のズレも無くひとつになります。音を合わせ響きあう快感、Jazzのライブで感じるのと同じようなスリルと緊張感が伝わってきます。後は、言葉がありません。
休憩を挟んで、「ショスタコーヴィッチ/交響曲第5番 ニ短調 作品47」。フェスティバルの最後に相応しい、スケールの大きな迫力ある演奏でした。指揮台の小澤征爾のダンスに合わせて、オーケストラが生き物のようにうねっていました。
大きな拍手の中、舞台裏に戻ったオーケストラのメンバーが、再び舞台に現れました。皆とてもよい笑顔で、彼らも年に一度のこのフェスティバルをとても楽しんでいる様子が伝わってきます。

Classicのコンサートでこんな興奮は始めてでした。御多聞にもれず、Classicのコンサートでは睡魔と闘うことが多かったのですが、今まで「いいもの」に触れていなかったのかも知れません。ジャンルに限らず「いいものはいい」素直に感動しました。来年のサイトウキネンが楽しみです。



P.S. 「ショスタコーヴィッチ/交響曲第5番 ニ短調 作品47」この頃どこかで聞いたと思ったら、建築家の桑野さんが好きな「あのうるさい音楽」でした。