------------------  blast!


blast! Japan Tour 2005 松本公演 まつもと市民芸術館に行って来ました。
マーチングバンドを洗練させて、ロンドン・ブロードウェーでも好評のステージパフォーマンスという認識しか無かったのですが・・・。


暗いステージ上のスネアドラムに一筋の光が当たっています、やがて開幕。
会場は暗転してどこからかスネアドラムの「ボレロ」のリズムが聞こえてきます。その音が大きくなるに連れて、舞台のスネアドラムと東洋人打楽器奏者が再びライトアップされます。その後フリューゲルホーンのメロディーに続き「ボレロ」は大きなブラスのうねりに成長します。パーカッションも次々に輪に加わり、スネアドラムは舞台の中央で踊り跳ね「blast!」して果てました。ジョルジュ=ドンのステージと東洋人打楽器奏者がオーバーラップします。ツカミはOK!!!
その後は、Jazzの寸劇あり、旗やバトンのパフォーマンスあり、ドラムのバトルあり、瞬く間に前半が終わりました。
前半で脳裏に焼きついたのは、「ボレロ」で淡々とスネアを叩き、ドラムのバトルを演じた謎の東洋人と、緑の羽のバトンを自在に操る黒髪の脚の長いグラマーな女性でした。ほとんどが、アメリカ南部の赤いホッペの金髪白人の出演者の中にあって、髪の色の違いと切れ味のあるパフォーマンスが気になっていました。


休憩時間にパンフレットを買いました。謎の東洋人は日本人のNaoki Ishikawaで、黒髪のグラマーはシカゴ出身の36歳になるパフォーマでした。後半もこの二人を軸に、それに加えて黒人チューバ奏者と、イタリア系パーカッショニストが中心になって舞台が展開します。
後半は更に盛り上がり、打楽器の迫力とブラスのうねりに圧倒され、バトンの華やかな動きに魅せられる楽しい舞台でした。
同時に、アメリカの縮図をみる思いがしました。いまだにライフル銃やサーベルを小道具に使うインディアナ育ちのblast!でさえ、WASPが主役では無くカラードの活躍なくしては成り立ちません。白人がヒーローでなく道化役を演じていたのが印象的でした。NaokiMLBイチローがなんとなく同じポジション「クールでシャイな求道者・謎の東洋人」だったのも印象に残ります。
色々な人々が渾然一体になって、今日の素晴らしいパフォーマンスがありました。

ちなみに、blast!日本公演のスポンサーはヒュンダイ@韓国です。


帰りの人の流れをみると10代後半の女性が大多数です。
もしかしてblast!って、スイングガールズのアイドルだったの?!?!
そういえば、パンフレットにもblast!の出演者たちが、高校生に教えている様子が出ていました。
オジサンはそんなことは知りませんでした・・・けど楽しいステージでした。