------------------  味噌パン


新年度が始まりました。子供たちの学校・幼稚園も始まりました。
松本では、新年度といえば「味噌パン」です。学校や幼稚園でお祝い事があると生徒に配ります。長男も幼稚園から、入園のお祝いのおすそ分けで「味噌パン」をもらってきました。小学校では配らなかったようです。私が小学校の時は入学式・卒業式・元旦の式(元旦に登校して校長先生のお話を聞く)の年3回頂いてきました。少なくとも30年以上つづく、松本の風習です。
なぜ「味噌パン」か?勝手な想像ですが、小学生がランドセルに入れ忘れたままにしても腐らないからではないでしょうか。
「味噌パン」は、大きさA5判の本の形で厚さは2cm程、のし袋に入っています。実際これが、ランドセルに入っていると、教科書と間違えそうでした。
味は、干からびたカステラが味噌の味です。牛乳と一緒に口の中でふやかしながら食べるとおいしい。他には似たものが無いおかしな食べ物です。
妻は新潟出身ですが、こちらに来て初めて見たそうです。東京の友達ももちろん知りませんでした。

松本にしかない食べ物といえば、他には、「おこわ饅頭」饅頭の中に甘く炊いたお赤飯が入っています。これもお祝い事があるときに、近所に配ったりします。私たちの結婚式でも配りましたが、妻の親戚の新潟の人は誰も知りませんでした。これも多分地域限定でしょう。
「塩丸いか」これもおかしな食べ物です。するめいかのお腹の中にゲソを詰めて煮て、塩漬けにしたもの。水で塩抜きをして、酢の物にして食べます。これも他では見当たりません。松本のお盆には欠かせない食べ物です。

飽食の時代、超美味な食べ物ではないのですが、「味噌パン」を食べると新学期が始まった気分がします。