-------------  Team 1122 Kurasawa

「二つの庭の家」・・・今日は、外壁左官工事の仕上げ作業でした。設計者がいくら図面を綺麗に描いても、現場監督が段取り良く手配しても、なんといっても、建物の仕上がりは、職人の腕次第です。
いくつも仕事をする中から、何人か腕の良い職人さんと知り合いになり、私から指名させて頂けるようになりました。松本平には腕の良い左官屋さんが多いのですが、中でもKurasawaさんの仕事は最高です。

今回施工の工務店が工事をするときには、Kurasawaさんに左官工事をお願いして貰います。
おしどり夫婦の左官屋さんで、ラス網を張るところから、モルタルの下塗り、左官材料の中塗りまでは、二人で「オイ、カアチャン」「ネエ、オトウサン」といいながら仕事をしています。

左官屋さんの中には、ラス貼り専門、下塗り専門、仕上げ専門とそれぞれ分業して、効率よく仕事をする左官屋さんもありますが、塗り壁を綺麗に、ひび割れしない様に仕上げるには、ひび割れ防止のラス貼りや下塗り・中塗りの工程がとても大切で、この部分を経験不足の職人に任せてしまうのは、私はあまり好きではありません。
その点、Kurasawaさんの、気のあった二人でする作業は、ラス貼りや下塗りだからとバカにせずに、丁寧そのものです。

いつもは、おしどり夫婦二人の作業ですが、今日は仲間5人が手伝いに来て、「Team 1122 Kurasawa」での最後の仕上げ作業でした。
仲間が砂粒入りの仕上げ剤を平滑に塗った上を、オトウサンが鏝で模様をつけていきます。傍らのカアチャンが綺麗に洗った模様付け用の鏝を用意し、鏝が汚れると、息もぴったりに鏝を取り替えます。まさに、「Team Dragon」の執刀医とメス渡しの看護婦のシーンと同じです。
しばらくすると、仲間の手が進み、オトウサンの模様付けが間に合わなくなってきました。仕上げ材料が乾きすぎると、綺麗に模様がつかなくなってしまい大変です!・・・・オトウサンが目くばせすると、カアチャンが模様付けを手伝い始めました!

カアチャンが鏝を使うのを見たのは初めてですが、実に見事な鏝捌きです。
「お母さんも鏝を使うんですね。」と言ったら「今日はオトウサン大変そうだったから・・・、模様付けだけね。」
模様付けの手が変わると、仕上がりの雰囲気が変わるので、手伝ってもらうのを嫌うのですが・・・その模様付けを任せられるのは、オカアチャンだけです。そういえば、今日は1122(いい夫婦)の日でした・・・御馳走様です!
このご夫婦を見ていると、いつも本当に微笑ましくなります。

仕上がりは勿論、完璧! 「Team 1122 Kurasawa」の見事な仕事でした。