------------------  対面キッチン


現在、幾つかの住宅の設計を進めていますが、若い世代の方に人気のあるのが、対面キッチンです。
対面キッチンは、流し台を壁に向けずに、ダイニングに向かってレイアウトします。料理や皿洗いをしながら、ダイニングの家族に向いて話に加わることが出来るので、子育て世代やホームパーティーの好きな方に人気のあるスタイルです。

従来は、ダイニングと流しの間に高さ1m程度のカウンターを設置して、ダイニング側から散らかりやすい流しが見えにくいように設計していました。


しかし、現在では、流し台がそのままダイニングに拡がるタイプの既製品が多くなりました。YAMAHAのシステムキッチンが最初にこの流し台を市販し、開放感の高いこのスタイルが大好評になりました。現在では、殆どのシステムキッチンメーカーが追従し、どのメーカーもこのスタイルの既製品に力を入れて販売しています。
このスタイルが普及したのは、ビルトインの食器洗い機のお陰で、流しに食べ終わった後の食器が散らからないのが大きな理由でしょう。流しが常に綺麗に片付いているので、流しの手元を高いカウンターで隠す必要がなくなりました。フラットな巾広の流し台で、キッチン側とダイニング側から、子供と一緒に料理をするほほえましいシーンも見られます。

更には、油煙の飛び散りにくいIHヒーターで、ダイニングとコンロの仕切り壁の無いキッチンも設計できるようになりました。出来たてのあつあつのシチューを、ダイニングから取り分けることも可能で、食事の楽しみが拡がりそうです。現在設計中の単身者の方のキッチンでは、スタイリッシュな雰囲気と共に、料理をつくったら鍋から直接取り分けて、そのまますぐ食べれる気楽さが気に入って、このスタイルで設計中です。

新しい住宅設備機器の特徴を活かすことで色々な可能性が広がり、住宅の間取りやデザイン・生活スタイルも変化します。