スタジオジブリ・レイアウト展

松本市美術館スタジオジブリ・レイアウト展も来週末まで・・・物凄い混雑との事で、平日の朝一番で見てきました。
開場を待っていると、「山田君?」と声をかける人がいました・・・高校の同窓生でした。私も、おじさん一人、彼も、おじさん一人。アニメ映画の原画展ですが、流石にスタジオジブリともなれば、おじさん一人でも、お互いアニメオタクには見えないでしょう。
レイアウトとは、監督の描く絵コンテの次の段階で、全てのカットのフレーム通りの下絵です。沢山並んだ作品をたどっていくと、映画の世界が浮かび上がってきます。

会場には、宮崎駿のインタビュー映像もありました。「千と千尋の神隠し」の油屋のカットのレイアウトを指して・・・
「我々の描く絵は、建築家のパースペクティブとは違って、歪んだ絵です。」

この絵は、上から下にパンニングして(フレームを動かして)使われました。確かに、パース線を入れてみると不自然ですが、指でフレームを作って上から下にずらしていくと、迫力あるイメージが伝わってきます。
一枚の絵に、印象と時間を閉じ込めた とも言えます。デビット・ホックニーのフォトコラージュにも通じる世界です。

単一視点からのパースペクティブではなく、移動する視点=シークエンスで建築を考えたい・・・

と思っている私には、とても面白い刺激でした。