ワークショップ請け負います(笑)
この1ヵ月…塩尻市中心市街地空間デザイン、松本健康首都会議関連、松本市三の丸博物館、木祖村景観計画…で、合計9回のワークショップのコーディネーター・ファシリテーターをして、何屋さんなのか解らなくなっています(笑)。このごろ、コミュニティーアーキテクトという呼び方もあるくらいですから・・・良しとしましょう。
尤も、気楽にどんな意見も話せる雰囲気をつくり、様々に錯綜する意見を聞きながら、其々の話の主旨や本意を探り出しつつ、何らかの方向性を探る。という作業は、建築設計の方向性やコンセプトを導き出す思考回路とおなじですから、まちづくり等のワークショップをコーディネート・ファシリテートするのは、建築家・都市デザイナーの仕事のひとつだと思います。
二世帯住宅、店舗併用住宅、コーポラティブハウス、オフィス、コミュニティー施設 etc.複雑なプログラムの建築をお考えの方・・・ワークショップ&建築設計、請け負わせて頂きます。
さすがに、3日に1度のワークショップをこなしていると、まとめ方も自分なりのフォーマットが出来て、解りやすくまとめるコツを掴みました。
ところでカミさん曰く・・・ワークショップって役に立つの?・・・役に立てて貰わないとね。
秋の味覚=きのこづくし
信州、秋の味覚と言えば、キノコ!
先ずは、キノコの王様、松茸!
今年は、秋の長雨で9月には殆どお目にかかりませんでしたが、10月に入っていくらか晴れ間ものぞき、知り合いから、何本か地元で採れたマツタケを頂戴しました。自然豊かな信州に暮らすアドバンテージのひとつです。
マツタケの贅沢な食べ方と言えば、酒蒸しでしょうか。汚れを拭き落として、縦に割いて、ホイルに載せ、塩と酒を少々振って、柔らかくホイルで包んで、魚焼きグリルで5分・・・スダチを添えて召し上がれ!
採れたてのマツタケは、丸のまま味噌を擦り込んで薄くスライス、刺身で頂くと最高の食感を楽しむ事が出来ます。勿論〆は、お吸い物とマツタケご飯。
クリタケ、ヒラタケ、リコボウ、ナラタケ、ナメコ、その他・・・いわゆる雑きのこの出し汁が効いたキノコ汁も、地元ならではの楽しみです。
松本市三才山の「蕎麦たきざわ」では、店主が山から採ってきた色々なキノコを、キノコ蕎麦で頂けます。今日は、温かい蕎麦で頂きました。新蕎麦がでたら、温かいつけ汁に冷たい蕎麦で頂きたい!
秋口のリコボウから12月初旬のナラタケ・天然ナメコまで約3か月、採れたてのキノコの出し汁は絶品です。
飯沼英樹展・・・スナップ彫刻
飯沼英樹展「闘ウ女神タチ」@松本市美術館
何が闘ウの?・・・日々、自分を磨いて、他者の視線に負けない様に頑張る女性の姿・・・なのだそうです。
とすると、彼女たちの戦場は、ストリート、職場、リゾート、ランウェイ、日常、非日常。
なるほど・・・この彫刻、信大生の〇〇さんに似ている。街角のスナップ写真みたいです。
会場に流れていたビデオでは、スマホのスナップ写真や、ファッションショーの写真を見ながら、下絵なしでスケッチするように木を彫り出していく制作の様子が映し出されていました。
楽しい展覧会でした。
思い出したのは、この有名なジャケット。クール・ストラッティン。
ストラット=気取って歩く。50年前の、闘ウ女性のスナップ写真です。
本棟造りの庇は何故深い?
先日、三井所清典さんが塩尻で木造公共施設に関する講演をした際、講演後の会場との質疑の中で、聴衆に問いかけました。
「中南信州の伝統的な本棟造りの妻庇は、何故あれほどまでに深いのですか?どなたかご存知の方。」
会場の方が手を挙げて「雨風が強い気候風土の中で、建物を守る為に庇を深くしているのだと思います。」と答えました。
三井所さんは、納得したようなしないような・・・。
講演の中で、富山の井波地方の伝統的な建築スタイルの「あずまたち」の写真を見せて頂いた後でしたので・・・確かに、「あずまたち」も妻入りの建物ですが、大屋根の軒はあまり深くありません。
富山平野に住んだことがありますが、中南信州よりも、余程風は強いし雨もはるかに多い、おまけに冬は沢山の雪が降ります。
先ほどの方の説明は、建築の一般論で、本棟造りの庇の深さを説明していることにはならないのでは・・・。しかも、建築物を守る為の手段というのは建築において二義的で、一義的には建物で生活する為の理由があるはずです。
そこで、私の勝手な解釈・・・。
「あずまたち」は、瓦葺きの5寸勾配屋根の建物ですから、棟は高く、こんな高さから雪が落ちて来たらひとたまりもありません。そこで、下屋が張り出して大屋根の雪を一旦下屋で受け、下屋庇がエントランス空間を作っています。
本棟造りは、石置き屋根の建物ですから、屋根勾配は2.5寸〜3寸程度の勾配です。従って、棟の高さはそれほど高くありません。そこで、妻入りの玄関廻りの雨をしのぐ為に、妻庇を大きく出したのではないでしょうか。中南信州は雪があまり多く降りませんから、大屋根から雪が落ちる心配はさほどありませんし、大きなエントランス空間の方が魅力です。
石置き屋根の屋根勾配で棟を低く抑え、その結果深い妻庇がエントランス空間に対して有効に機能することになり、妻庇を深く出すスタイルが定着したのだと解釈してみました。
肝心なのは、庇の出は建物を守るのではありません!・・・人の生活をつくるのです!
本棟造りの建物でも下屋庇を付けた建物もありますが、下屋庇の無い建物も多く存在します。おまけに、1階の縁側が建物に入り込んでいる建物も多くみられます。
下の写真は、正に大きく張り出した妻庇の下の生活空間・・・農作業の台がありシートや脚立が無造作に散らばり、自転車や原付バイクが置かれ、おまけに軽トラックのタイヤまでも・・・。梯子を伸ばしたまま立てかけるなんて荒業は下屋庇したの空間では不可能です(笑)。
庇は建物を守る為ではありません。大きな庇の下で人々の生活が営まれます。
注)今回の写真は、「本棟造り」と「あずまだち」の説明として、色々な方のブログから拝借させて頂きました。悪意のない旨をご理解ください。